安い「お試し」、実は、高い「定期購入」
ある日のこと、ネットサーフィンで男性用の顔につける化粧品でいいものはないかと検索していたら、なんか良さそうなものが目につきました。
お試し
「○○ローション・ジェル状美容液」と銘打って「お試し商品」として900円というのが目に入ってきました。
前から顔のカサカサする荒れ模様 について何か良いローションのようなものはないかと思っていた矢先、お試しで900円ならいいか、という軽い気持ちで900円を払い申し込みました。
数日後、その商品は送られてきたのですが、使ってみると、どうもヒリヒリし自分の肌には合わないな、と感じたのでろくに使いもせず放置してありました。
もう900円払ったのだから、それで終わりかと思っていました。
するとたぶん一か月ぐらいたってからだと思うのですが、今度は同じ商品が8000円という高額 で送られてきたのです。
はァ?なんだこれは、と思ったんです。
次を申し込まなければ、そのままで終わりじゃねいの?と思っていました。
でもそうではなかったのですね。
それは「お試し」で誘導しておいて、実は「定期購入」の契約をしていたらしいのです。
その時はまあ騙(だま)された、と多少苛立ちは覚えましたが、相手の言うところによると、契約破棄という方法もあるのですが、その場合は、8000円-900円=7100円を振り込んでください、という手口の商法だったのですね。
定期購入
2回目に送った商品は開封しないでそのまま送ってください、とのことでした。
これは、今通販で流行(はや)りの商法の手口だそうでして、「初回実質0円」などと低価格を強調して商品を購入させ、実は定期購読が条件であることを後で知らされるパターンのようです。
とにかく、2回目から 高額な料金を請求されるというパターンなんですね。
そこにつけこんで、こう言う、まあ軽いかもしれないけれども一種の詐欺スレスレの商法がまかり通っているというわけです。
他にもこんな記事を見つけました。
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「男性用化粧品セット500円」!
東京都の10代の男子高校生は、昨年12月、スマートフォンの通販サイトでこんな広告を見つけ「お試しのつもり」で早速注文し、商品を受け取った、までは良かったのですが、その後、再び商品が届いたことに驚いてサイトを確認すると「4回の定期コース」であると告げられたそうです。
2回目からの代金は8000円。結局このケースも8000円- 500円=7500円を支払わなければならないわけです。
次のケースは、40代の女性が「会員制交流サイト」で、「筋力を簡単に強くすることができる」というサプリメントを500円で購入したそうです。
ところが、同じように、少したってから、2回目の商品が届いたので電話してみると、「あなたは4回継続の定期コースに入っている」と言われたそうです。
湿疹が出たから「止めたい」と伝えると、 電話に出たものが答えるのには、解約するには「1回分は8500円」で、そこから500円を引いて8000円プラスもう一か月分の8500円で合計16500円となります、と平然と答えていたそうです。
全国の消費生活センターなどには、通信販売での、こうした定期購入に関する苦情の相談が相次いでいるいるそうです。
昨年だけで1万4314件、平成23年度(520件)の約27・5倍だそうです。
その勢いが衰える気配はなく、今年の4~10月だけで7000件を超えているというのです。
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その巧妙な手法の例
さらに巧妙なのは契約内容や返品特約は、わかりづらいところに書いてあったり、何度も目を凝らしてページをスクロールしなければ、分かりづらく他の情報よりも小さく書かれているといった巧妙な手口 が多いということです。
中には、「今すぐ注文」ボタンをクリックしたとたん、いきなり「注文入力画面」に飛ぶというサイトの場合、 契約内容は見過ごしてしまうことがほとんどだそうです。
これでは契約内容など一般的にはとても分かりづらいと思いますが、それが先方の戦略の狙いなのでしょうね。
このインターネット通販をはじめとする通信販売においては、「特定商取引法」に基づき消費者が一定期間、一般に10日間位が多いと思いますが、無条件で契約を解除できる「クーリングオフ制度」がない、という盲点を突いたものなのでしょう。
それからもう一つ私がネット注文で騙された事件をお話しします。
これは通販ではなくて、ある書籍の 注文を した時の話です。
初めて知った 販売店なのですが、これまで騙された経験がなかったものですから、何の疑いもなく注文してしまいました。
その販売店でを扱っている書物はほとんどが8000円以上の高価な本ばかりでした。
先に注文をしてください、「確認次第お送りします」ということでそのネット販売店に送金しました。
もう少し具体的に言いますと、2019年の8月25日の読売新聞の日曜版に本の読書欄のようなコーナーがあるのですが、そこで慶応大学の先生が紹介されていた「有限存在と永遠存在」(エーディト・シュタイン)という私には大変興味深い内容の本があったのでそれを注文したわけです。
Amazon でも一応調べました。
でも Amazon は8000円を超えた値段だったのです。
それで他のところも当たって検索していたら、7000円で買えるところを見つけたのです。
それが先ほど注文した販売店でした。
後から思うと、お金を払うまでは色々と相手も積極的だったんですが、送って少し待っていても今度は何の連絡もありませんでした。
送るという予定もとっくに過ぎていました。
そこで相手に電話はないので、何度かメールをしました。
しかしなしのつぶてでした。
ちょうどその頃、色々と多忙だったせいもあって、あまり追求する時間もなく、少しうっちゃっておいたわけです。
その後も連絡を取ろうとしましたが反応はありませんでした。
これはどうやら意図的な詐欺のようだと諦めて今に至っています。
おそらくこのぐらいの値段では、出るとこへ出て訴えるというまではいかないだろうとの想定の下に、少し悪質な手口ではありますが、そこが相手のつけめなのかもしれません。
あるいはよほど経営が苦しいのだろう、ということで追及もやめました。
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ネット購入の教訓と対策1、まず第一には、amazonや楽天などの信頼出来るポータルサイトから買うこと。
1まずは、Amazonとか楽天などの安心できるところからネット購入しましょう。
こういうところなら、最悪の場合でもポータルサイト側の保証があります。
わたしもこの教訓を得ました。
聞いたことがないサイトでは物は買わない、簡単に会員登
録や個人情報を入力しない。
また、「今だけの限定価格!」などの口車にはのらないこと。
こちらに得をするなんていう欲で釣ってくる話には絶対に乗らないこと。
2、契約内容をよく確認する。
それと、注文の最終確認画面を残しておくと、後からトラブルになった場合に対応しやすいです。
注文当時のスクリーンショットを撮っておく、電話がつながらなかった場合には“いつ電話をしたか”をメモしておく、これらは交渉の時に、説得力が増すので大事です。
3、 「交渉がスムーズに進まない」など不安がある場合は、最寄りの消費生活センターに相談する。交渉する際のアドバイスや有効な情報が得られたり、悪質な業者に対しては、間に入ってトラブル解消に努めてもらえたりする可能性があります。
4、購入にあたって何か条件がないかすみずみまで確認し、その場限りの購入なのか、定期購入なのかをしっか
りと確かめること。
中には解約フォームを設けておらず、解約をしづらくしている悪質な業者 もあります。
事前に解約フォーム、またはお問い合わせフォームがあるかを確認し、不明な点があればそこから連絡をする。
5、事前に「うまく連絡がとれない」「電話がつながらない」などがあれば、購入することはやめた方がよいと思います。
6、自分では対処できない場合には、国民生活センターや消費者生活センターに相談する。
少なくとも以上のことに留意しておけばより安心なネット購入ができるかと思います。