あおり運転致死傷事件の教訓

あおり運転がクローズアップされた事件

先ごろ東名高速道路であおり運転を受けて一家が死傷した事件が起こり高等裁判所は危険運転致死傷の罪の成立を認めた判決がありました。

その事件とは、2017年6月5日の夜、容疑者は乗用車を運転し、萩山友香さん(当時39歳)の ワゴン車にあおり運転を繰り返した末に、前で停車してそのワゴン車を高速道路で停車させ、被告が友香さんの夫、嘉久さん(45歳)に暴行を加えるなどした後、そこへ大型トラックが突っ込んで友岡さんと嘉久さんが死亡、同乗していた二人の娘さんも怪我を負ったという事件です。

しかし、一審の地裁での手続き上に違法があった、とのことで差し戻された事件です。

このような煽り運転が頻発するようになって、今の社会の大きな問題になっています。

しかもこの事件、二人の夫婦が死亡しているのに無期懲役も死刑にもならないという可能性もあるということで巷ではいろんな議論が起こっています。

今回はこの「煽(あお)り運転」 考えてみます。
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「あおり運転」とは?

そもそも「あおり運転」とは、どういう状態を言うのでしょうか・

それは、前方を走るクルマに向かって進路を譲るように威嚇したり、追い回したり、嫌がらせなどをする悪質で危険な行為を指して言います。

今までのところ法律による明確な規定はないようですが、

あおり運転

①車間距離を不自然に詰めてくる、

②ハイビームやパッシングを繰り返す、

③しつこくクラクションを鳴らす、

④車体を接近させ幅寄せをする、

⑤相手車両の前に出て左右に進路を変更して車体を移動させる、

⑥必要もないのに急ブレーキをかける、などの行為が挙げられます。

これらの行為は、そもそも道路交通法違反なのですが、他のクルマにぶつかったり追突するなど、危険な交通事故にも繋がるのです。

場合によっては死亡事故に発展することもあり、大変に危険です。

絶対にしてはなりません。

あおり運転などによって「車を運転することが著しく交通の危険を生じさせるおそれがあるとき」には、道路交通法の「危険有者」の規定により、点数制度による処分とは別に、運転免許の停止などの行政処分を受けることがあります。 

さらに、「危険運転致死傷罪」や刑法の「暴行罪」などが成立する場合は、刑事処分を受けることになります。

私も経験があるのですが、車間をピタッと詰めて追走してくる、あの逃げられない何とも言えない「あおり運転」による恐怖感は経験したらわかると思いますが、しばらくは忘れることができません。皆さんもこれに似たようにあおられた経験は多かれ少なかれおわりかと思います。

有名な映画監督のスピルバーグの出世作に「激突」という作品がありますが、あれを思い出します。

この映画のあらすじを申しますと 、セールスマンであるデイヴィッド・マン(デニス・ウィーバー)は商談のため車でカリフォルニアへ向かう途中、荒野のハイウェイで1台の大型トレーラー型タンクローリーを追い越します。しかし追い越した直後より、今度はトレーラーがマンの車を追いかけ回してくるようになるのです。

スピルバーグの出世作「激突」

幾度となく振り切ったように見せかけては突如姿を現し、トレーラーは列車が通過中の踏切にマンの車を押し込もうとしたり、警察に通報するマンを電話ボックスごと跳ね飛ばそうとするなど、次第に殺意をあらわにしながら執拗に後を追ってきます。

といった描写が延々と続くのですが、最後に一計を案じ、崖のところに誘導し車を炎上させながらトレーラーに突っ込むと言う賭けに出ます。

トレーラーの方は煙と炎で車の先が見えないのでそのまま突っ込んできます。

そのまま突っ込んで大きな崖の下に落下していくことで主人公は助かる、というスリル満点の映画でした。

スローモーションでお大きな崖の下に大きなタンクローリーが真っ逆さまに落ちてゆく場面は圧巻です。

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あおり運転をする人(ロードレイジ)の心理とは何なのか

ロード・レイジ(Road Rage)とは、走行する車に腹を立てたときにあおり運転をする人のことです。

東名高速夫婦死亡事故後のマスコミ報道がきっかけで一般に広がったようです。

あおり運転は『追い越されたから』『車線変更で自分の前に出てきたから』ということに対する腹立ち が原因のようです。

多くの人は仮に腹が立ってもその報復の行動は取らないものですが 、これをする人をロードレイジと言います。

「道路上の怒り」といった意味です。

運転中にあおるだけでなく、車両を停止させて車から引きずり降ろし、直接暴行を加えた事件が今回の東名高速道路での事件です。

あおり運転というのは、これをする側からすると、これをしても逃げようと思えばすぐに逃げられるし、事故にならなければ通報されないと勝手に思い込んでいるため、気軽にあおり運転をしてくる傾向があるようです。

ではこのような状況に直面してしまったらどうしたらいいのかという問題ですが、あおり運転をしてきた人に絡まれてしまった場合には、自分で対処しようとせずにすぐに警察に通報した方が良いです。 

相手は話を聞いてくれるような心理状態にはないと思われるからです。 
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あおり運転などを受けたときの対処方法とは?

それでは、あおり運転などを受けたときの対処方法を考えておきます。

もし、万が一、あおり運転などを受けた場合は、駐車場などの安全と思われる場所へまず避難することです。

警察署や交番が見つかるならそこに助けを求めることです。

高速道路ではSA(サービスエリア)やPA(パーキングアリア)などの休憩施設を利用する。

車線上や路側帯に停車すると、後続車を交通事故に巻き込む危険があります。

駐車場では、できるだけ人目の多い場所に停車する。

相手が追ってくることもあるので、ドアをロックし、携帯電話などから110番へ通報することです。

同乗者がいれば、走行中に携帯電話などから通報を頼む。

脅しや挑発を受けた場合は、絶対に車外へ出てはいけません。

警察官が到着するまで車内に待機し、身の安全を確保することです。

それからドライブレコーダーやスマートフォンのカメラを有効に活用する。

相手が現場から逃げても、記録した映像や画像が捜査に役立つからです。

未必(みひつ)の故意による殺人とは

「未必の故意による殺人」という言葉があります。

「殺してやる」を「確定的故意」と言い、これに対し未必の故意とは「死ぬかもしれないけれども構わない」という「殺人の意図」場合を指すようです。

確定的な故意 がないということですね。

例えば、ペットボトルに除草剤を入れて公園のベンチに故意に置く場合。

このように「必ず殺す」意図は少ないにしても、ある意味ではこちらも悪質極まりないとも言えます。

故意という意図が少ないというだけです。

例えば、家に侵入して驚いて思わずたまたま殺しておいて、殺すつもりはなかったと言って過失致死罪を訴えその「未必の故意」を狙って刑を軽くしようとする場合があります。 

しかし「未必の故意」といっても、必ずしも刑が軽くなるというわけではないのです。

ですから、「未必の故意」も「過失致死罪」を初めから重罪としてこの言い逃れをさせないようにすべきなのかもしれません。 

なお、この事件をきっかけに、次の法改正で「煽り運転」は「一発免許取り消し」にするとのこと、このことは大きな前進だと思います。

ただし1年の欠格(資格がないこと)は少し甘いと思います。


飲酒運転の厳罰化で違反者が激減したことを考えると、その危険度からいっても是非厳罰化すべきであると思いますがどうでしょうか。

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